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よくある勘違い MEL 3

クリアーすべき壁

MELは無くても良いが、そのまま離陸してよいというのではなく、いくつかの条件をクリアーしなくてはいけない。
(d)で、MEL無しで離陸してよい場合の前提として、不作動の装備が以下4つの何れにも当てはまってはいけない。

  1. タイプサティフィケーション(型式認可)の段階での最低必要と決められた物
  2. カインドオブオペレーションリスト(Kind of operation list)
  3. FAR 91.205
  4. A.D.

「タイプサティフィケーション(型式認可)の段階での最低必要と決められた物」。これがセスナだとPOHの第6章に載っている「Equipment list」で「-R」となっているものだ。
「カインドオブオペレーションリスト」はセスナのPOHには無いが、ビーチクラフトが好む書式だ。
FAR 91.205は「トマトフラムス」とか「グーサキャット」、ナイトは「フラップス」、IFRは「グラブカード」などという覚え方をする。
A.D.が装備を必要とする場合がどれだけあるのか知らないが、一応見ておこう。
これら全部をクリアーしなくてはいけない。これならMELがあったほうが簡単かも。

エンジンをかける前に

さらにこの後すぐに飛べるのではなく最後の仕上げ。不作動の装備を

  1. 取り外す、または、機体に付いているままなら、「もっと完璧に不作動にする(deactivate)」
  2. コクピットに「Inoperative」というラベルを貼る
  3. 不作動の装備を整備記録に記入する

これらを行って初めてエンジンをかけることが出来る。
装備を取り外すとなると、自重が変わるのでウェイとアンドバランスデータを更新するという面倒な手続きが要るので、たいていは「ディアクティベイト」する。これは、つながっている電線などを全部はずし、完全に孤立させることだ。
当然自分でしてはいけない。メカニックの力が必要だ。

飛行機が法律的に耐空性があるか(Airworthyであるか)を確かめるのはPICの責任。ぬかりの無いように。

(01-30-2009)