情報を集めろ
飛行機乗りにとって情報を集める能力は無くてはならないものだ。しかし残念ながら飛行機学校を決める段階でそれが発揮されてい無い例が多い。結果として大 なり小なり被害をこうむることになる。大体これだけ社会は情報化しているのに飛行機学校選びに使われる情報源はイカロス出版の本だけという現状である。 まったくもってけしからん。とはいえ自分自身を振り返ってみてもほとんど飛行機学校について調べた記憶が無い。それだけ情報が限られているというのも事実 だし、また飛行機乗りになろうとするような連中は思い込みが激しくこれと決めたら他を省みないという特性もあるようだ。それでも最近はもっと豊富に情報が ある。これを活用しない馬鹿はいまい。飛行機乗りは情報戦に長けていないといけないのだ。
実際に免許を取った人に話を聞け。
そ れぞれの飛行機学校に電話して卒業生を紹介してもらうのもひとつの手だがこの場合やらせも考えられる。Nifty serveのPilot forlum(会員制)に入り込むと本当の声が聞こえてくる。経験した人が言うのだから間違いは無い。その人の飛行機学校のいいところよりもむしろ悪いと ころが見えてくるだろう。飛行機学校を何件か転々とした人がいればさらに飛行機学校同士を比較して教えてくれる。
飛行機学校のホームページを探せ。
日本語で書いてある日本人経営の学校のページはもちろんのこと、英語でアメリカ人向けに宣伝している現地の学校のページがさらによい。そうするとアメリカで の飛行機学校の実態がわかり、日本人相手にぼったくろうとしている連中に引っかからなくなる。飛行機のレンタル料金の相場、ガソリン代、その他の料金がわ かるとパック料金がいかにいいかげんに設定されているかわかる。日本人は金を持っているからという日本人料金にだまされてはいけない。
航空留学経験者のページもたくさんある。
たいていの人は大なり小なりの発見をしていてアドバイスをくれる。その人たちの経験を無駄にしないで生かしていけ。
教材メーカー、ヘッドセットなどのメーカーのホームページを見ろ。
もちろん教材の価格を調べるためだ。必要とあらば連絡をとりカタログを送ってもらう。ヘッドセットやエアバンドなどを高く売りつけられたという被害も案外多い。百万円単位の損失にこそならないが、1万円とか2万円でもだまされたと思うと嬉しくない。気づいたときは後の祭。もっともこれは消費者のほうも責任がある。飛行機以外の買い物でも、買った後で他のお店でもっと安く売っていることに気づいたとしてもそれは買う前によく調べなかった自分の責任であって売ったほうに落ち度はい。無理やり買わされたのではなくあなたが買うときにその値段で納得して買ったならあなたの責任。いやなら最初から買わなかったらいい。ただし売る側としてはそこがねらい目。つまり生徒があまりよく知らないうちに売ってしまうのだ。ヘッドセットなんかはその日の教習から必要。無かったら困るので、すぐに買ってしまう。考えている暇が無い様になっている。だからうっかり高いものを買う。智は力。狐と狸の馬鹿し合い。
相場をチェック。パイロットグッズ小売店のページ。
パンフレットにだまされるな!
航空留学の本に載っている広告や、飛行機学校から取り寄せたパンフレットに写真が載っている。広い空港にきれいな数多くの飛行機が並べられその前でパイロットシャツを着た何人もの教官や教習生が肩を並べて微笑む光景。美しいサンフランシスコやロサンジェルスの風景。広くて明るい教室の写真。かたやホテルの一 室かと思われるような部屋の写真の傍に「静かで安全なアメリカ生活をエンジョイしてください」などと説明が添えてある。「ああなんて素敵な学校。私はここで夢のアメリカ生活を始めるのね。」という気持ちをそそるのに十分なカラフルで楽しい学校案内。そんな気持ちで居られるのは学校に着くまでの一時だ。写真なんていくらでもきれいに撮れるのだ。例え写真に20機の飛行機が写っていてもそれが全部その学校の飛行機とは限らない。その内の2機だけが社有機で他は借りてきた機体ということはいくらでもある。うっかり決める前に内容を事務所に確認しろ。
インターネットを検索してみると予想外に多くのことが発見できる。しかし、アメリカ現地の学校の情報、メーカーのサイト、どちらも英語で書いてあるし、連絡をとろうとすると電話であれ e-mailであれ当然語学力が必要だ。面倒臭がって日本語ページだけに頼ると思う壺にはまる。どっちにしろ、アメリカで訓練する段階で英会話の力が必要になるのだ。学校きめの段階から